初診が10年前の「慢性腎不全・人工透析」で障害厚生年金2級を遡って受給できた例
1 相談に来られた時の状況(男性、50代、就労中、遡及あり)
当センターのホームページをご覧になり、無料相談の予約のお電話をいただき、お一人でお越しになりました。
原因不明の体調不良により病院を受診したところ慢性腎不全と診断され、10年前から人工透析を開始していました。ご本人は高齢者が受ける老齢年金と混同しておられ、長い間障害年金請求をしないできたとのことでした。
2 当センターの見解
腎疾患の認定基準では人工透析を施行されている方は原則2級と認定すると決められています。人工透析を受けている方は、初診日に国民年金に加入していた場合でも、厚生年金に加入していた場合でも、納付要件を満たしていれば障害年金を受給することができます。したがって約10年前の初診日の確定と保険料の納付要件を充足していれば請求できると判断しました。さらに初診後、4ヶ月で人工透析を開始しているため、認定日請求による遡及請求も可能でした。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
①お話しを伺ったところ、それまで腎不全の原因となった傷病での通院はなかったため、体調不良でかかられた病院の受診が初診日であると確定しました。そこで、初診の病院に「受診状況等証明書」の発行依頼をしました。
② 現在人工透析を受けているクリニックに、10年前の透析開始3か月後の診断書と現在の診断書2通の発行依頼をしました。
③ 体調不良で病院に受診された頃のご様子とその後の経過、人工透析を受けられながらお仕事を続けられている状況を詳しくお聞きし、「病歴・就労状況等申立書」にまとめました。
④ 以上の書類を整えて障害年金請求をしました。
4 結果
上記の取り組みにより、障害厚生年金2級(5年間の遡及)の受給通知を受けることができました。また、過去5年分の年金相当額として一時金で約1,040万円が支給され、さらに今後は奥様の加給分も含めて毎年約200万円の年金を受給できることになりました。ご本人も安堵され、これからは身体に負担のない在宅で可能な限りお仕事を続けていきたいとおっしゃっていました。
「腎臓・肝臓・肺の障害」の記事一覧
- 肝硬変、食道静脈瘤で障害厚生年金3級を遡及できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を開始された方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 気管支喘息の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎症で人工透析を実施。障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が社会的治癒が認められて障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎症の方が障害共済年金2級を受給できた例
- アルポート症候群で人工透析を受けている方が障害基礎年金2級を請求できた例
- 糖尿病性ニューロパチーの方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を請求できた例
- 慢性腎不全で人工透析を受けられている方が障害基礎年金2級を受給できた例
- 仕事を続けながら人工透析を受けている方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎症の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 多発性嚢胞腎で人工透析を受けられている方が障害厚生年金2級を受給できたケース
- 慢性糸球体腎炎の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 糖尿病性腎不全の方が障害厚生年金2級を受給できた例
- 人工透析で初診日の確認が取れないケース
- 初診が36年前の「糖尿病性腎症・人工透析」で障害厚生年金2級を受給できた例
- 人工透析で障害厚生年金2級を受給できたケース