「脊髄小脳変性症」で障害厚生年金2級が受給できた例
1 相談に来られた時の状況
ご本人から直接お電話をいただき、当センターに無料相談にお見えになりました。約15年前に神経内科を受診し、脊髄小脳変性症と診断されたそうです。
徐々に進行して通勤が困難になった2年前から自宅勤務となり、自宅で会社からデータの送付受けて、パソコン入力して返送しているとのことでした。
お会いしたときは、電動車椅子に乗られており、言葉も少し滑舌が悪い状態でした。眼振と軽い嚥下障害もお有りだと伺いました。屋内は杖使用、屋外で電動車椅子を使用しているということでした。
2.当センターの見解
初診時、厚生年金加入中であり、在宅勤務されているとはいえ、障害の程度から考えると障害厚生年金2級相当と判断できました。
ご本人の生活能力は平衡機能が全く失われているため、車椅子や杖を使用したとしても、動作の機敏性はないこと。構音障害があり、電話での会話が困難になりつつあることを診断書上強調すべきと考えました。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
①神経内科の主治医から、全身の運動麻痺、平衡機能障害について診断書(肢体の障害用)を発行してもらいました。発行依頼に先立ち、ご本人から「日常生活にお ける動作の障害の程度」について入念にヒアリングをし、診断書上、該当欄に正しい表示がされるよう自己申告書を提出しました。結果としてほぼ自己申告と同程度の評価を表示してもらえました。
②ご本人から、発症から今日までの症状の進行状態、就労状況等について何度も詳しくメー ルで確認したうえで、病歴・就労状況等申立書を作成しました。特に通勤時の電車乗降時の事故、職場での転倒トラブルなどを通じて、自宅勤務となった経緯を 審査担当者が読みやすくまとめ、代筆しました。
4 結果
上記の取り組みにより、配偶者加給を含む障害厚生年金2級(年金額約193万円)の受給通知を受けることができました。ご本人もたいへん満足され、喜んでいただきました。
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