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「広汎性発達障害」で障害基礎年金2級を求受給できた例(審査請求)

1 相談に来られた時の状況

埼玉障害年金相談センターのホームページをご覧になり、お母様から直接お電話でお問い合わせをいただきました。
さっそく、ご両親とご本人の3人に最寄り駅前の喫茶店で、ご相談を受けました。

20歳になり障害年金請求をしたところ、不支給通知が届いたため、審査請求(不服申し立て)をしたいとのご希望でした。

ご本人は、高校卒業後、作業所に2年間通所しているが、コミュニケーションが一方的で、 自分の思いや考えを伝えることが困難で、気に入らないことがあるとパニックになるとのことでした。幼小期から問題行動が顕著な状態で、典型的な20歳前傷 病の発達障害であるようにお見受けしました。

 

 2 当センターの見解

診断書の「日常生活能力の判定および程度」および病歴・就労状況等申立書の内容からは基礎年金2級相当と思われました。不支給の理由として考えられることは、IQが68と知的障害の面では軽度に相当するため、ご本人の精神年齢と就労能力は比較的高いと判断されたことが原因かと推測されました。

しかしながら、「発達障害においては、知的水準が高いことももってのみ判断しない」と障害認定基準に明示されており、不支給決定は妥当ではないと考えました。

 

3 サポート依頼を受けてから審査請求までに行ったこと

①まず、診断書を発行いただいた主治医の先生に、2級相当であると診断する旨の意見書をいただきました。

②次に、お母様から「ご本人の日常生活状況についての説明書」を作成していただきました。ご本人の家庭生活、作業所での問題行動について具体的かつ詳細に記載してもらいました。

③最後に、所長の田村が上記①、②を引用しつつ、障害認定基準に照らして2級認定されないことは到底容認できない旨の趣意書を作成しました。

 

4 結果

上記の取り組みにより、厚生局審査官から不支給処分の取り消し決定がなされ、当初請求時にさかのぼり、障害基礎年金2級の支給を受けることが出来ました。

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