主婦の方が両側感音難聴で障害基礎年金2級を受給したケース
1 相談に来られた時の状況
ご本人からメールでご相談をお受けしました。ご相談者は子育てをしている時に、なんとなく電話が聞き取りにくいことにお気づきになったそうです。気のせいだと思いながらお過ごしになり、たまたまお子さんが中耳炎で通院中の耳鼻咽喉科で相談し、詳しい検査を受けられ感音難聴と診断されました。治療法はなく、次第に人の声が聞き取れなくなりご苦労されながらお子さんを育てたそうです。当センターに来られた時は、お話しになることはできても、こちらの声が聞き取れず、筆談でのご相談となりました。
2 当センターの見解
現在の聴力が両耳ともに91デシベルで障害等級2級に該当していました。
ご相談者様は、ご主人の扶養でしたので、第三号被保険者として障害基礎年金を請求できるが、ご本人はずっと耳鼻科を受診しておらず、年金請求に必要な初診の証明が大変難しいと考えました。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
①まずご本人の現在の聴力を正しく検査していただくことをお勧めしました。
② お子さんの通っていた耳鼻咽喉科で、ご自分が初めて難聴と診断された年月日を思い出していただき、カルテが残っているかどうか問い合わせしました。
③ 上記の病院でのカルテは廃棄されていましたが、補聴器の業者が通院していた耳鼻咽喉科の指示で検査していた記録があり、医師に「受診状況証明書を添付できない証明書」に記名押印していただき、初診の証明書としました。
④ ご本人とメールでやり取りをしながら、病歴就労等申立書を作成し、必要書類を仕上げて年金事務所に提出しました。
ご本人の日常生活の様子や、不自由と感じていることを詳しくお聞きし、3級認定だった頃よりも症状が重くなっていることを、自己申告書をまとめました。
4 結果
上記の取組により、障害基礎年金2級の認定通知を受けることができました。
お子さんの加給(約23万円)もつき、年間約101万円の障害基礎年金の受給が決まり、大変喜んでいただきました。