網膜色素変性症の方が障害厚生年金2級を受給できた例
1 相談に来られた時の状況(男性、40代、就労中、遡及なし)
ご本人からお電話を頂き、後日無料相談にお越しいただきました。7年ほど前より夜になると人や物が見えづらくなったため眼科で検査をしてもらったところ、網膜色素変性症と診断されたそうです。徐々に視力低下の症状は進み、現在は歩行者との接触を避けるために昼間でも白杖を使われておられました。さらに夜外出するときは奥さまの介助が必要になるため、今後もお仕事を続けていけるかどうか不安を抱えていらっしゃいました。
2 当センターの見解
「網膜色素変性症」は障害年金の対象となる病気ですが、視野の障害の認定基準を満たしていなければ障害年金の受給ができません。したがって、障害年金の診断書に必要な検査を受けていただくようご本人にお勧めしました。
また、ご本人にお聞きしたところ障害認定日(初診日から1年6ヶ月を経過した日)には現在ほど視力の低下が無かったとのことでしたので、事後重傷請求をするべきと考えました。
3 サポート依頼を受けてから年金請求までに行ったこと
①現在通院されている病院で、障害年金用の診断書に必要な検査(ゴールドマン視野計)での計測を受けることをお勧めしました。
②初診の病院にはカルテがないとのことでしたので、次の病院宛てに書いた紹介状を入手し「受診状況等証明書がとれない申立書」に添付しました。
③紹介状をもらって精密検査を受けられた病院に「受診状況等証明書」を発行依頼し入手しました。
④検査の結果を受け、医師に記載例などをセットにしたものを添えて、障害年金請求用の診断書作成を依頼しました。
⑤ 視力が低下し始めた頃のお話しを詳しくお聞きし、発症時から現在までの通院の経緯、現状の生活上の不便さをなるべく具体的かつ詳細に記載した「病歴・就労状況等申立書」を作成しました。
4 結果
上記の取り組みにより、障害厚生年金2級の認定通知を受けることができ、また奥さまとお子さまの加給分(約44万円)も加算され、年金額約176万円を受給するこができました。